マインズ自体は、インターネットで偶然知ったのがきっかけです。
私、もともと「AV女優になろう！」と強い気持ちがあったわけじゃないんです。
自分に自信がなかったし、そういう自分を変えたいと強く思っていました。
そしてAV女優というお仕事も「キレイな人だけができるもの」だとずっと思っていたんですよ。
ただ同時に「キラキラした世界」への強い憧れもありましたね。

そうやって考えながら「AV」というキーワードで色々調べていたら、たまたま検索したページで一番最初に出てきたのがマインズだったんです。
そのときは、すぐにAVのお仕事をしたいとは思っていなくてまずは「お話を聞きたいです」とメールを送ってみました。

はい。ただ不安な気持ちもいっぱいでしたね。
そこから何度かメールのやり取りをして、実際に事務所に面接に行きました。
色々とお話を聞いて納得した上で、２週間後くらいにマネージャーさんとメーカーさんの面接回りをしましたね。
そこからは、比較的スムーズに専属契約のお話が決まって、デビュー作を撮影することになったんです。

AV業界では、新しい作品が発売される１か月くらい前に、その情報がネットや通販サイトに公開されるんです。
私の場合で言えば、デビュー作が発売されたのが2019年12月だったんですけど、その１か月前には「八木奈々デビュー！」というのが公表されました。
今思えば、そのタイミングが一番精神的につらかったかな。

いざ世の中に自分がデビューするということが公表されると、心が揺らいで……。
どんな反響があるか予想できないのも怖かったですね。
でもこのときはすでに「自分が後悔しないところまでは、やりきろう！」と強く決めていました。

私の場合、メーカーさんと専属契約をしているのでAVの撮影は基本的に月１回です。
それ以外には、バラエティ番組やラジオの収録、雑誌のインタビューや写真集やグラビア、イメージDVDの撮影とか、AVの撮影以外のお仕事は種類も多いですね。
もともと私はAV以外のお仕事に関しては、「歌を歌いたい！」とか「写真集を出したい！」というハッキリした目標がなかったので、その都度マネージャーさんから「こういうお仕事があるけどどう？」と提案をもらえたのがありがたかったですね～。

「ひょっとしたら苦手かもしれないけど、やってみたほうが自分のためになると思うよ！」と客観的に提案をしてもらったことで、結果的にお仕事の幅が広がっていった経験もあります。
もちろん「どうしてもやらなきゃ！」というプレッシャーもないし、難しければその都度、マネージャーさんに相談したり……。
今はまず自分にできることは全部やっていきたいなと思っています。

私、特に見た目に自信がない分、中身だけでも成長していきたいと思っていて……。
そのひとつとして毎晩、手書きでノートをつけているんです。

マネージャーさん、監督さん、男優さん、その他のスタッフさんから言われた言葉や、他の女優さんの行動を見て「素敵だな」と思ったこと、嬉しかったこと、悲しかったこと、いろんなことを自分なりの言葉でまとめています。
今、ノートは13冊目になったところです。

昔は自分の欠点にばかりに目がいってしまったけど、いろんな方に「こういうところがいいよね！」とか「こういうところがほかの女優さんと違うよね」という言葉をもらって、自分ではわからなかった自分の魅力をたくさん教えてもらったんだなと思います。

「自分で自分を許してあげる」というか、少しずつだけど私の中にも「変わらなくていい部分」があるんだなって思えるようになりました。
ただやみくもにAV業界に入るとか、外側の環境だけを変えても、自分の根本的な性格や考え方ってすぐには変わらないし、そもそも変えなくてもいい部分もあったんだな～って。

女優さんひとりひとりに、真摯に向き合ってくれる事務所だと思っています。
私は色々考えすぎてしまうタイプなんですが（苦笑）、そういう部分を含めて私のことを理解しようとしてくれているんです。
それがすごく伝わるので、居心地がいいですね。

単に手放しで褒めてくれるだけじゃなくて、ときに「こうしたらもっといいよ」と厳しいアドバイスもしてくれますね。
それって伝える方も大変だし、そういう言葉をくれる環境ってなかなかないなあ～と思っています。
もともと人にあまり相談ができない私も、日常の小さな相談から、ちょっと重い悩みまでマネージャーさんと話せるようになりました。